◇陽明学と経営の研究会(略称:陽明研)

「陽明学を学んで、経営に生かす」シンプルに言えば、そんな気持ちを持った仲間が集まっています。ただし、経営者だけの集まりではありませんので、正確に言えば、陽明学を学んで仕事に生かす。あるいは、生き方そのものを磨き、幸せの輪を広げる。そんな爽やかな心の同志が集っています。

 随時参加者を募集していますので、興味のある方、希望される方は「お問い合わせ」より、お気軽にお申込みください。(ご質問も遠慮なくどうぞ!)

◇陽明学に学ぶリーダーの姿

「古典には興味があるけど難しくて心が折れる」

ある時、そんな言葉を頂きました。陽明研をご縁に気づきも徐々に深くなり、「これだけはどうしても知って欲しい」という想いも強くなってきました。そして、書きたい気持ちがこみ上げてきてピークになった時、ついに不肖者ながら書かせて頂くことを決心した次第です。

 私は、陽明学は「生きる智慧」で溢れていると考えています。それは、この世の中を巡るエネルギーの循環、自然の摂理、大宇宙の道理から正しい道を判断し、一人ひとりの「生命力」や備わっている「気質」を最大限に生かして、今を生きる「智慧の結晶」であると考えているのですね。

 リーダーの大きな役目の一つは、優れた先見性により正しい方向性を示すことです。戦略や戦術、論理的思考や状況判断力はもちろん大切ですが、それだけでは、実は方向性を間違う危険性を大いに孕んでいます。それはなぜだと思われますか?

 理由は、人間は「情動」を有する生き物だからです。合理的ではなく不合理な意思決定をする生き物だからです。だからこそ、この世は理不尽な意思決定で溢れています。そのことは、歴史が証明しているところですよね。

 だから「人を気にせず、天を気にしろ」と言われるように、リーダーの視界とは、大局的な視点でなければなりません。

 本書では、その大局的視点や自然の摂理、大宇宙の道理とは何かということをわかりやすく説明するとともに、一人ひとりに備わっている「生命力」を最大限に発露する方法、そのための具体的な取り組みを丁寧に紹介させて頂いています。

 宜しければ、こちらからお買い求め頂き、ご一読頂けると嬉しく思います。(本の購入先)

◇陽明学とは・・・

 奥が深くて、味わいも深く、簡単に説明することは難しいのですが、ほんの一部を抽出して、少しだけでも感じて頂ければと思い、書かせて頂きます。

 陽明学といえば「心即理」「致良知」「知行合一」「事上磨練」の4つの教えですが、これを最もシンプルに説いている言葉が次の4つの文章です。

 

・無善無悪是心之体

・有善有悪是意之動

・知善知悪是良知

・為善去悪是格物

 

 乱暴な表現になってしまいますが、簡単に申し上げれば、「生きようとする全ての本質・本能には、善も悪もない」が、何かが動けば風が起きるように諸行無常の世にあって、「人間の情動が物事を善と悪とに分け隔てて考える」ものだ。

 しかし心の本体を蔽っている情動・煩悩を取り払えば、そこには全ての繋がりの中で互いを生かし、進化発展していく道理を備えた「良知」が存在し、故に良知は最初から「善を知り、悪を知っている」ものなのだよという教えだと考えます。

 その誰にも最初から備わっている生命力(心の本体・気質・本能)を生かすためには、それを蔽っている情動を削ぎ落として「意を誠にする」ことが大切なのだが、人は己に負けて行動を起こそうとはしない。それでは知っているとは言えないですよ。知っているとは、行動を伴って初めて完成するものなのですと説かれているわけです。

 だから、日常生活の全ての場面で、コト(物)を正す(格)、意を誠にすることが己を磨き、備わっている力を発揮する方法なのですと教えて下さっています。そうすれば、天理と一体となって、互いを生かし生かされる道理の中で、豊かで充実した人生を生きることができるでしょうと導かれているように思います。

 では「意を誠にする」・・・この「誠」とは何か?・・・これを学ぶことが良知の学であり、陽明学の肝なのです。